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院長ブログ

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QOLとEBM

2013-08-13

医療界にも流行語といえる言葉があります。一昔前にはQOLとEBMという言葉が盛んに使われました。QOL=QOLITY OF LIFE、EBM=EBIDENCE BASED MEDICINE。それぞれ直訳すれば生活(命)の質、証拠(確証)に基づいた医療とでも言うのでしょうか。「手術は成功しました。でも残念ながら立ち上がることも食べることもできません。」などということはQOL重視の観点に立てばとても成功した手術とは言えないということです。EBMを尊重すれば「我が大学では伝統的に必ずこういう手術をするのだ。」といって研修医を教育するとことはあってはならないのです。当たり前といえば当たり前のことですが、QOL、EBMという言葉が流行したという事実は、それらが多くの人にとって新鮮な概念であったということを物語っています。権威と伝統に基づいた独善の医療が当然の時代だったのでしょう。QOL/EBMとは常に患者さんの視点に立て/学んできたことを常に疑い新たに学びなおせということなのです。正直なところ、権威と伝統、独善が許されていた時代が羨ましくもあります。馬齢を重ねた身にとっては楽に違いないはずですから。

熱中症について

2013-08-09

プロフィールにも紹介させていただきましたが、私は中・高校生時代はハンドボール、大学時代は野球をやっていました。夏場にハンドボールの試合をすれば一試合でおよそ3kgくらい体重が減っていたのですが、驚くべきことに、当時の運動部では練習中も試合中も飲水禁止が一般的だったのです。夏場は運動のきつさよりも喉の渇きの方がはるかにつらかったのを記憶しています。中学・高校時代はさておき、大学は医学部の運動部に所属していたのにもかかわらず、飲水厳禁であったのですから驚きです。当時は熱中症とは言わず、熱射病と言っていたような気がします。今ほどその病態が解明されていなかったのでしょうか。さて、飲水厳禁についてですが、当時は今でいうスポーツドリンクは普及しておらず、いたずらに水分だけを摂取していては、重大な塩分不足を引き起こし、早々にばててしまうということもあったのかもしれません。そういえば、ある大会で相手チームがゲータレートというドリンクを試合の合間に旨そうに飲んでいるのが羨ましかったものです。ただし、その試合結果については記憶していません。勝ったのやら負けたのやら。

乳がん検診

2013-07-16

日本人女性の癌死亡の第一位は乳癌です。現状では40歳以上の女性の20人に一人以上が乳癌にかかっています。また日本人女性の乳癌は欧米女性に比べ若い時期(40代後半)に発症のpeakがあることが特徴です。子育てや社会的なキャリアを築くうえで最も大切な時期といえます。ただし、乳癌は決して治りにくい癌ではありません。2cm以内、できれば1cm以内で発見できれば100パーセント近く治癒可能です。しかし、2cmより小さい癌を自分で見つけるのは容易ではありません。

実は先進諸国の中で唯一日本だけが乳癌死亡が増加しています。検診を受ける人が少ないのが主因と考えられています。日本の保険医療制度は世界に冠たる制度ですが、検診や予防という面では限界があるようです。こうした背景を踏まえ行政側が検診制度を補完してくれています。下関市では40歳以降の女性について2年に一度(偶数年)助成が受けられます。ありがたい制度ではありますが、これで十分なのか否か行政側も医療側も今後真摯に検討する必要がありそうです。

血管病変、内臓脂肪貯留の早期診断には超音波検査が有効です

2013-07-05

現在日本人の二大死亡原因は癌と動脈硬化性病変です。特に高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、肥満(内臓脂肪貯留)などの生活習慣病では全身の動脈が侵され、重要臓器の血流不足(心筋梗塞や脳梗塞)をきたし、重篤な病態を引き起こします。つまり癌と同様に、血管の動脈硬化性変化や内臓脂肪の貯留を早期に発見・治療することがきわめて重要な課題なのです。

最近の超音波検査装置の進歩はめざましく、全身の血管を明瞭に観察することが可能になりました。また内臓脂肪の厚さも容易に計測可能です。超音波検査には全く苦痛はありません。しかもCTなどと異なり放射線被ばくの心配もなく繰り返し検査することが可能です。超音波検査は簡便でありながら、無侵襲、しかも安価です。最も理想的な検査といっても過言ではありません。超音波検査は外科手術と同様に私にとっては研修医の頃からのライフワークです。

 

A:頸動脈壁の厚みを測定し、動脈硬化の程度を判定

B:皮下脂肪は厚いが、内臓脂肪は薄い(健常女性例)

C:皮下脂肪は薄いが、内臓脂肪が厚い(動脈硬化予備軍の男性例)

 

 

日本超音波医学会専門医・指導医  西原謙二

 

日帰り手術は小痛手術で

2013-06-21

急性期病院では可能な限り入院を短縮させることが喫緊の課題になっています。外科も例外ではありません。そこで近年では内視鏡下手術を筆頭にして様々な縮小手術が開発されてきています。縮小といっても手術のキモが縮小されるわけではありません。取り去るべきものしっかり取り、修復されるべきものはしっかりと修復されるのです。じつは術後の痛みの多くは皮膚切開創の大きさに規定されるのです。皮膚への切り込みが小さいほど術後の痛みが軽減されます。それともう一つ大切なことは麻酔方法です。局所麻酔、下半身麻酔、静脈注射やガスによる全身麻酔をほどよい加減に調整し、術後の負担をできるだけ小さくするよう配慮します(バランス麻酔)。にしはらクリニックでは下肢静脈瘤、痔、ソケイヘルニア(脱腸)の日帰り手術を行っています。日帰り手術の要点は言ってしまえば、術後の痛みを最大限小さくする工夫に尽きるのです。

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